「英単語を覚えてもすぐに忘れてしまう…」
「言語を学びたいけど忙しくてできない…」
そんな悩みを抱えていませんか?
効率的に英単語を記憶し、長期的に定着させる学習法として、多言語話者のDavid J. James氏が提唱する「ゴールドリスト法」が注目されています。ノート1冊あれば誰でも実践でき、学生から社会人まで幅広く活用できる時短学習法です。
本記事では、ゴールドリスト法の仕組みや具体的なやり方を詳しく解説します。単語がなかなか覚えられない方や、忙しくても効率的に英語を学びたい方は必見!今日からあなたの学習に取り入れてみましょう。
ショート動画でも紹介しています!時間がない方はこちらからどうぞ!
ゴールドリスト法(ゴールドリストメソッド)とは?
ゴールドリスト法は、簡単にいうと単語を直接長期記憶にしてしまおうという目的の勉強法です。記憶のサイクルを利用することで、少ない労力での単語の暗記を可能にしています。
ゴールドリスト法の最も大きな特徴は「あえて忘れる期間を作る」点です。この手法では、最初に単語を暗記してから次に復習するまで、なんと2週間の期間を空けます。
従来の単語帳での暗記では考えられないですが、これこそが長期記憶にアクセスする鍵なのです。
「2週間も経ったらほとんど忘れちゃうよ…」と思う方もいるでしょう。
しかし、ゴールドリスト法では、忘れてしまったほとんどの単語以外、つまり覚えられた数少ない単語に焦点を当てます。
一般的に、リストの単語のうち、2週間経っても覚えているのは約30%と言われています。これを逆手に取れば、30%は長期記憶として覚えられたということ。
つまり、これを繰り返していけば、2週間ごとにリストの中の3割の単語が長期記憶に定着していくのです。

多言語話者であるLýdia Machová氏もTEDの講演にてその有用性を語っています。
ぜひ、併せてご覧ください。
ゴールドリストの作り方
では、実際にゴールドリストの作り方について順番に解説します。
1.ノートを用意し、分割する

まずはノートを一冊用意してください、どのようなものでもできますが、罫線の入ったものがやりやすいです。そして、見開きの1ページを、以下のように4分割します。
大きさは大体でOK。イメージがつかない方は、単語を書き出してからそれに合わせて枠を作るのも良いでしょう。
2. はじめの25単語を書き出す

4分割した左上の1番大きなエリアに、はじめの25単語を意味とセットでを書き出しましょう。単語を選ぶ際の条件は1つだけ。「まだ意味を覚えていない単語」を列挙してください。
普段使っている単語帳からでも、好きな海外ドラマからでも、なんでも構いません。目的にあったものを選ぶようにしてください。
3.2週間後、リストを確認し覚えていないものをDay2へ書き写す

そしていよいよ、2週間の期間を空けます。
2週間後にリストを確認し、覚えていなかった17単語ほどを右のDay2の蘭へと書き写し、同じように単語と意味を確認します。構いません。
4.Day3、Day4でも繰り返す

そして、同様に2週間ずつの期間をあけてDay3、Day4でも繰り返します。17単語から12、8と徐々にリストが小さくなっていきます。
5. 次のページにDay4のリスト8単語を含めた25単語を書き出す
Day4が終わった時点で、覚えていない8単語がリストアップされています。
次のページを開き、また25単語のリストを作っていくのですが、次のサイクルの25単語には、Day4に残った8単語を含めるようにしてください。1度目のサイクルで覚えきれなかった単語は、次のサイクルでも同じように復習していきます。
あとはこれをひたすら繰り返すだけです!
ゴールドリスト法のメリット
1.作業量がとにかく少ない
ゴールドリスト法の最大の魅力は、少ない労力で長期記憶に定着しやすい点です。
一般的な単語帳やフラッシュカードを使った学習法では、毎日何百もの単語に触れ、何度も繰り返し復習しなければなりません。しかし、そのような方法は時間がかかるうえに、覚えたつもりでも数日後には忘れてしまうことが多く、結果的に挫折してしまう人も少なくありません。
一方、ゴールドリスト法では、2週間に1度、最大25単語を書き出すだけというシンプルな手順で学習が進みます。復習のタイミングも決まっているため、計画的に学習を進めやすく、無理なく続けられるのがポイントです。
「勉強の時間がなかなか取れない」「仕事や学業が忙しくて単語学習に集中できない」といった方にとって、ゴールドリスト法はまさに時短で効率的に語彙力を増やせる最適な方法といえるでしょう。
2.多言語学習に向いている
「英語だけでなく、他の言語も学びたい!」という方にとって、ゴールドリスト法は非常に相性の良い学習法です。
一般的な語学学習では、複数の言語を同時に学ぶと、単語や文法が混ざってしまうリスクがあるため、多くの人が「一つの言語に集中したほうが良い」と考えがちです。しかし、ゴールドリスト法は、学習負担が少なく、自然に単語を記憶に定着させる仕組みになっているため、複数言語を並行して学んでも混乱しにくいという特長があります。
たとえば、大学で複数の言語を専攻している学生や、毎日の仕事に加えて英語を習得する必要がある社会人にとって、すべての言語の単語帳を用意し、それぞれに毎日何時間もかけるのは現実的ではありません。その点、ゴールドリスト法なら、それぞれの言語ごとにノートを分けて学習すれば、最小限の労力で語彙を増やせるのです。
また、ゴールドリスト法は、すでに多言語話者(ポリグロット)の間で広く活用されている学習法でもあります。「新しい言語を学びたいけれど、どの方法が最適かわからない…」と悩んでいる方は、ぜひ試してみてください。
3.挫折しづらい
語学学習で最も多い悩みの一つが、「単語を覚えたつもりでも、すぐに忘れてしまう…」というものではないでしょうか?
一般的な暗記法では、単語を忘れるたびに「また覚え直さなければならない」と感じ、「自分は記憶力が悪いのでは?」と自己嫌悪に陥ることもあります。しかし、ゴールドリスト法は、そもそも「忘れること」を前提に設計された学習法であり、完全に覚えられなくても問題ないという考え方に基づいています。
最初に書き出した25単語のうち、2週間後に70%を忘れてしまったとしても、30%が記憶に残っていれば大きな成果。
忘れてしまった単語は再びリスト化し、時間をかけて徐々に記憶に定着させていくため、無理なく学習を継続できます。
また、ゴールドリスト法は単純な作業の繰り返しであり、難しいルールやテクニックが不要なため、「英語に苦手意識がある」「単語帳を開くだけで気が重くなる」という方でも気軽に始められるのが魅力です。ノート1冊とペンさえあれば、いつでもどこでも学習できるので、ハードルが低く、継続しやすいのも大きなメリットといえるでしょう。
「単語を覚えられなくて挫折した」「英語学習に何度も挑戦したけれど続かなかった」という方にこそ、ゴールドリスト法を試してほしいです。ストレスなく楽しく続けられる新しい学習法として、ぜひ取り入れてみてください。
まとめ
本記事では、ゴールドリスト法の具体的なやり方と、そのメリットについて詳しく解説しました。
この学習法は、従来の暗記方法とは大きく異なり、最小限の作業量で長期記憶に定着しやすいという特徴があります。何度も繰り返し単語を見直すことで、無理なく語彙を増やせるだけでなく、ストレスなく学習を続けられるのが大きなメリットです。
英語を習得したいけれど、仕事や学業が忙しくて学習時間を確保できない方や、新しい言語に挑戦したい方、多言語学習を効率よく進めたい方にとって、ゴールドリスト法は最適な選択肢となるでしょう。
この学習サイクルを継続すれば、あなたの言語の世界は確実に広がります。 今日からぜひ、ゴールドリスト法を取り入れて、効率的な語学学習を始めてみてください!